文献登録番号10
種目セーリング
研究領域特集記事
文献タイトル和文:ヨットの常識と力学
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キーワード和文:ヨット,セールの力学,復原力
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著者名和文:戸田孝昭
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著者所属先和文:防衛庁技術研究本部技術開発官付
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発表年月日1984年
掲載誌和文:Japanese Journal of Sports Sciences
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掲載箇所(巻・号)第3巻・第7号・505-515ページ
要約現在、ヨットというとセール(帆)で走る船のように思われているが、これは我国だけのことであって、広義には、個人またはクラブが所有している豪華な船で、商用には使わないもの、と定義されている。空気の流れの中にヨットを置いて、適切な角度でセールを張ってみる。すると、セールの上面と下面との流速が異なり、下面では流速が遅くなって正圧を生じ、上面では速くなって負圧を生ずる。つまりは、鳥や飛行機の翼の片方だけを立てたようなものである。また、セールは布製なので、風を受けなければ自然にふくらみが出るが、実際にはセールの生地の選択、裁断、さらにはマストやブームの剛性によって、相当に希望するカーブを出すことが出来る。艇体が直立状態から何らかの原因で傾斜した場合、それが直立状態に復元するか、傾斜が増して、最悪の場合には転覆してしまうか、というのを復元力といい、強風の中でヨットを転覆させないようにするには、乗員がバランスをとるか、シートを放してセールをシバーさせなければならなく、小型船になると、舷側で頑張るだけでなく、完全に乗員が舷外に出てしまうような乗り方もある。
グループ千足耕一研究室
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